東京は夜の七時(SEIKO・Rikiウォッチ 八角クロック)
昔から腕時計はアナログ派です。
できれば文字盤は余白の多い、シンプルなタイプがいい。
広い文字盤に等間隔で並んだアラビア数字たちはどこか規律的、それでいて親しみやすく感じるのは、子どもの頃からなじみのある、学校の壁掛け時計と似ているからかもしれません。
視認性がいいわりに、デジタルに比べてややアバウトに時刻を告げてくれるところも好きです。
とある節目からKnotのスモールセコンドをストラップを変えながら使ってきましたが、まる4年を目前にしたところで、私の胸にひとつの気持ちが芽生えました。
飽きた。新しいのほしい。
そう、私は元来新しもの好きの移ろいヒューマンなのです。
新型のiPhoneが出ればひとまずはチェックするし、お店のスイーツでも定番と限定があれば後者を選びがちのザ・日本人。
革製品やジュエリーなど、気に入ったものを長く大切に愛でるのも好きですが、Knotちゃんについては約4年という月日を過ごすうちにときめきが減り、自分のなかで「使い切った」感がありました。
そうして、新しく迎えたのがこちら。
SEIKOのセカンドブランド・ALBAのRikiシリーズ、AKQK455です。
結果的に言って、ドンズバのお気に入りです。
日本を代表するプロダクトデザイナー、渡辺力氏が1968年に手掛けた八角形の壁掛け時計を腕時計に落とし込んだものです。
八角形の文字盤に厳かに佇むローマ数字、とレトロかつ直線的なデザインに、短針の先のマルが効いています。
細身のメッシュベルトなのも華奢な印象で素敵です(なにしろ次はメッシュベルト!と意気込んで探していた)。
実際に巻いていると、細身なぶん肌に食い込みやすく跡は残るのですが、つけててかわいいから全然許せる。
もしかするとサイズ調整でなんとかなるかもしれません。私は自分でてきとうに調整しましたが時計屋さんで頼めばもっと快適になる可能性はあり。
そして、黄み強めのピカピカしたゴールドがかわいい。
Knotちゃんはシルバーベースでしたが、手持ちのジュエリーがほとんどゴールド系なので、腕時計も金色にしたことで統一感が増しました。
脱線するけど最近買った指輪(中指)がかわいいので見てー!
(ツイッターでも上げたけどお気に入りなので何度でも上げちゃう)(これで英世でおつりくるの最強では)
直線を多用した甘くないデザインに細身ベルトで華奢さを足し、ほどよいバランスをとっているこの時計は、レディースだと曲線的・なにかと桜色推しなジャパニーズ腕時計業界(偏見)におけるマイオアシス。表現が大袈裟なのは仕様です。
カラーバリエーションとしてはシルバーや革ベルトのものもあります。
オールシルバーはよりキリっとクールな印象、革ベルトは知的で柔らかな印象になりそう。
ともかくお気に入りで、その日の服のテイストに合わせてKnotちゃんとRikiさんでスタメン変えて使おうと思いつつ、購入以降、登板率ほぼ100%です。
日常生活用防水なので、革ベルトのように水ハネを気にせず手を洗えるのも地味にうれしい。
時間を確認するだけならスマホで事足りるけれど、ブレスレットのように手元にさりげなく、腕時計で華を添えたスタイルが好きです。
いまは外出自粛で、ジュエリーはおろか腕時計をつける機会も減ってはいますが、自宅以外でも誰もがよそおいを楽しめる日が戻ることを祈るばかりです。
マスクをせずに自由に外出できるようになったら真っ先にしたいことについて時折考えます。
私の場合は、口紅を塗ること、ピアスをつけること、そして贔屓のお店で友達とおいしいものを食べることです。
「はやくあなたに会いたい」!